読書「中」感想文


現在、読んでいる本の紹介。

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イリアス 上・下 /岩波文庫

”イリアス”とはギリシア神話に登場する街の名であり、
シュリーマンが発掘したことで有名なトロイ又はトロイアのこと。

ギリシア連合軍が”木馬”の計略によって勝利を得るトロイア戦争の一部、
アキレウスの活躍を描いたのがホメロスの叙事詩『イリアス』だ。

『イリアス』『オデュッセイア』の解説本を既に読んでいたし
文学好きという性質でもなかったから、
叙事詩である『イリアス』そのものを手にする必要も感じなかった。

ところが読んでみるとこれが意外と面白い。

基本的には一つの戦場の中の話で場面転換が限られ退屈に陥るところ、
トロイア戦争を操るゼウスらオリュンポスの神々の存在が面白い役割を担っている。

人間以上に人間臭い神々が『イリアス』の舞台監督であり、
脚本家であり、演出家であって、
贔屓するトロイア方、ギリシア方に別れた彼らが舞台袖で揉めているように思われる。
(時には自ら舞台に上がってしまう神もいる。出たがりDとかPのように)

なるほど、こういう作りになっているのか・・・。
実際に目を通してみないとわからないものです。

この”感じ”を、2800年近く昔の古代ギリシア人が出していることに感心してしまう。
ホメロス、やりよるなと。

叙事詩であるから冗長に感じるところも多いのはもちろんだけど
1992年の改訳によって現代の日本人にも”物語として”、より伝わりやすくなっている。

ギリシャ語で書かれた詩としての『イリアス』には
日本語どころか英語でも通じえないかもしれないけど
こちらも詩的趣味の体質でもないからその辺は構わない。


しかし、『イリアス』以上にハマるのがハルキ・ムラカミだった。


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海辺のカフカ 上・下 /新潮文庫


今頃ようやく『海辺のカフカ』を(笑)


大学時代から社会人初め頃まで村上春樹の小説はよく読んでいたけど
その後、村上作品はエッセイばかり読むようになっていた。

『スプートニクの恋人』以来、20年近くを経て
今回手にした村上小説が『海辺のカフカ』なのです。

久しぶりに読んでみたけど、やっぱおもろいわー。

事件が巧みに配置された相変わらずの村上ワールドだが
昔々の例えば”羊(鼠?)三部作”の頃と比べると
どこか不思議でありながら具体性とリアリティが増したような。

以前チラッと読んだ時は即もうええわと思って読むの止めたんだけど
こちらの心境の変化なのかグイグイ引き込んでくれる。

”記憶”をめぐる話で、最近あったテレビの記憶喪失騒動のことも重なって非常に興味深い。

田村カフカと殺人爺さんのナカタ。
これからどう結びついてくるのだろうか・・・。


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Author:E
数年勤めた会社を辞めて、某資格受験生活に入るも挫折したまま三十路をいくつか超えた無職。いい加減何とかしたいが、まだ何とかなると余裕があったりで、資格の勉強+ケータイ無しの直感のみでせどりする日々。あくまで、息抜き・趣味・リハビリとしてのセドリなので、売上はショボいです。

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