潰れなそうで潰れる。潰れそうで潰れない。


久しぶりに通りかかったら近所のバイク屋が閉店していた。

恐ろしいことにもう10年以上前のことだけど
初代の原付を購入した店だった。

修理費用がやや高い印象の店だったけど
仕事は丁寧で、警察のバイクの修理も引き受けてみたいだから
わりと手堅いのかと思っていたんだけど
潰れる時は実に呆気なく潰れてしまうものなんですね。

とりわけ田舎ぐらいの地方なんかだと
イオンのような巨大ショッピングモールの進出で
街の零細商店が軒並み潰れた、みたいな話はよく耳にするけど
うちの地域ではそんなこととは関係なしに
昔からの商店が潰れてきた。
(そもそもそんなに利用しているわけではなかったけど)

全滅した本屋を筆頭に、
プラモデル屋も3軒ほどあったのが全部潰れてしまった。

小さい頃から食べてきた美味しいタコ焼き屋も10年以上前に閉店し、
その後、別の人が継いだみたいだったけど、
味が変わってしまったのかすぐに潰れてしまった。

自分は一度も行ったことがなく、
またそんな場所にそんなのがあったとも知らなかったけど
全国的に有名だったうどん屋があって
そこも少し前に閉店してしまったらしい。

こんな具合に昔からの商店が消えてゆく一方の昨今だが、
ここに潰れそうで潰れない不思議なお店が一軒ある。

それはバス通り沿いに面した、
とある果物屋

狭い道でありながら交通量が多く、
よく小渋滞が発生する通りで、そもそも歩道がない。

車の煤煙やら何やら色んなものを被ってそうで
ちょっとここでは果物を買う気にはならないよな、
なんて小学生の頃からいつも通りかかる度にそう思っていたし、
実際にその果物屋では客の姿を一人も見かけたことがないのだ。


これってかなりのミステリーじゃないか?


それなのに、周りの店がバタバタと潰れては
また新しい店が入り、そしてまた潰れ・・・を繰り返してゆく中にあって
客の姿なんか見たことがないこの果物屋だけが
彼是40年近く経営し続けているのだから。

その果物屋の店主は
僕が物心ついた時から爺さんだったから
もうかなりの歳の爺さんのはずだが
昔から店の前の通りに
バケツで水を撒く姿がとても印象深い。

通りかかるこちらを
バケツ片手に異様なほどジ~ッと見つめてくるのだ。

何かを訴えかけるような、
特に訴えることもないような、
とても切ない目でジッと見つめてくるのだ。

そして通り過ぎると何事もなかったように
バケツの水を撒き、ノロノロと店の中に戻ってゆく。

30年近く、てっきり自分だけがそうなのかと思っていたら
最近ネットにも同じこと(バス乗客の談)が書かれてあったのを見て
つい笑ってしまった。

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Author:E
数年勤めた会社を辞めて、某資格受験生活に入るも挫折したまま三十路をいくつか超えた無職。いい加減何とかしたいが、まだ何とかなると余裕があったりで、資格の勉強+ケータイ無しの直感のみでせどりする日々。あくまで、息抜き・趣味・リハビリとしてのセドリなので、売上はショボいです。

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